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■ジョン・コングスガードからのシャルドネ・ナパヴァレー2023年ヴィンテージコメント
2023年ヴィンテージは、伝統あるハドソンとハイドのブレンドに、故ウォーレン・ウィニアルスキーが手がけた壮麗なクームズヴィルの自社畑(アルカディア・ヴィンヤード)で育まれたブドウを加えることで、力強さと華やかさを併せ持つワインに仕上がった。
今まで同様、柑橘と蜂蜜のアロマ香り立ち、生き生きとした塩味とミネラル感がタイトに緊張感を持ったフィニッシュへ続く。
以前ロバート・パーカーがセラーでテイスティングした時に「ナパのバタール・モンラッシェだ」と称賛した逸話がある。
カリフォルニア・シャルドネ5本指と言えば、マーカッシン、キスラー、ピーター・マイケル、オーベール、そしてコングスガード。
最上級シャルドネ「ザ・ジャッジ」は自社畑から造られるマニア垂涎の逸品である。
ジョン・コングスガードの造るワインは、選び抜いたベストの区画から極端なまでの低収量で、天然酵母のみを使い、低温のセラーで長い時間をかけて醗酵を待つ。
ノン・フィルター、ノン・ファイニング(人工的な清澄作業をしない)。
今では当たり前のように言われるが、最新鋭の化学設備で行うのではなく、ほぼ手作業。
リスクの大きな造り方である。